ではここで お片付けの方法を考えてみましょう
物ってずいぶんありますよね
中には すごい お家があります
誠に にぎやかな お部屋があります
俗に ゴミ屋敷とか 難攻不落の城とか
人跡未踏の地とか 魔界・魔境とか
言われる位いの怪物みたいな お部屋があります
私がお訪ねした時 ご依頼人様が
恥ずかしいです お見せしたくないです と
おっしゃっておりました
そこで私は いいじゃないですか
こちらにお住いの方が 只今 と帰って来られた時
これらの家財に囲まれていたら「ああやれやれ」と
ほっとされて いたんじゃないですか？
こちらにお住まいの方にとって
ご自身が ほっとされる お部屋だったはずです
よろしいじゃないですか！
まあ それにしても にぎやかな お部屋ですね と
お話しをしたことがあります
中には 孤独死というのがあります
誰に看(み)とられることもなく ひとり人生の終りを迎え
何日も気付かれない 孤独死
孤独死において
何かお心あたりは おありでしょうか？
特別なことでもなく 特殊なまれな例でもなく
この社会で ひっそりと隣人がこの世を去っていくことです
人事(ひとごと)とは思えません
そこに至るまでの間 その人の心の内には
様々な葛藤に身をこがしていた事でしょう
しょうがない 仕方がないです
ご依頼人様からのアンケートを ご紹介致します
このようなお手紙に 日々励まされております
ありがとうございました
私共が 日頃お手伝いさせて頂いております遺品整理
これは実に奥が深く それぞれにドラマがあります
それは 物品に人の心が・想いが反映しているからであります
この仕事には感動があります 手前ミソではありますが
達成感・充実感があります
“人の一生は棺をおおいて事(こと)定(さだ)まる”という言葉があります
その人の生き方・生き様が棺おけの ふたを閉じた時に
初めて その人の一生の答えが 出るというものです
この仕事は“終(つい)の風景”のお片付けであり
部屋を整理するだけでなく その方のお気持ちも
整理して差し上げる 尊い仕事であると思います
その場に臨席する ご家族様の ご心中は
いかばかりかと拝察いたします
家財の一つ一つに眼を向けた時 故人様との思い出が
走馬燈のように脳裏をよぎり 金銭的な問題やら
これから先 いかに生きていったらいいのか と
途方にくれて いらっしゃいましょう
そういう場面に入り お部屋のお片付けは勿論のこと
ご家族様が 新たな生活のスタートが出来ますように
勇気・元気を与え 明日への力強い一歩が
踏み出すことが出来ますようにと 心掛け
先様に ご安堵を与えお手伝いすることにつきます
そういう姿勢で 目下 取りくんでいるところでございます
